医療・看護に携わる人のための人権・倫理読本
本書は、医療現場で働く人々や、それを目指す医学生・看護学生、さらには介護者や社会福祉士のような医療・看護の現場に携わる人々向けに編まれた人権・倫理の手引書です。
本書は、医療現場で働く人々や、それを目指す医学生・看護学生、さらには介護者や社会福祉士のような医療・看護の現場に携わる人々向けに編まれた人権・倫理の手引書です。
本書は、妊娠中絶や出生前診断などの問題に、ドイツ生命倫理を通して、実践的に取り組むことを目的としている。なかでも「葛藤」というものが持つ倫理的意味に焦点を当てている。善/悪や正/不正を規定するのが「倫理学」なのだとすれば、きれいに「解決」できない問題を扱う本書の基本テーマは、そこから外れるかもしれない。しかし、ときに当事者の深刻な苦悩としても表れる「葛藤」は、原理的に、胎児の生命権と女性の人格権の衝突を基礎としている。のっぴきならない対立の狭間に身をおいて考えるべき、という直観が、本書を貫いている。
本書では、国内外の資料に基づき、新型コロナウイルス感染症に関して、2020年9月までのことを述べました。
本書の目次の概要は、以下のとおりです。
Ⅰ 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
Ⅱ 原因不明肺炎(Pneumonia of unknown cause)
Ⅲ コロナウイルス(CoV)
Ⅳ 緊急事態宣言(Declaration of a State of Emergency)
あとがき
本書は、「温室に並べられた鉢植え植物のようには生きたくない」と言っていた認知症のオランダ人女性のケースを取り上げる。2016年、老人介護施設で、後期認知症の女性を主治医が安楽死させ、これがオランダで2002年安楽死法施行後、初めて訴追される案件となった。女性は、介護施設に入るなら、安楽死してほしいという医師への「事前意思表示書」を書いていた。しかし、介護施設にはいらなければならないときには、自分ではもはや意思表示できなかった。医師は事前意思表示書に従った。腕に注射針を指したとき、患者は一瞬引っ込める素振りをしたりした。――
「日本における健全な創薬文化」樹立のためのフォーラムへの招待状である。昨今のコロナ禍は、いみじくも創薬の必要性・重要性を痛感させた。
いのちの問題を人間観を軸に誕生、老い、死へと網羅的にまとめている。また、本書が扱うテーマは、コロナウイルス感染症拡大における、不確実な人間の態度決定において起こりがちなスティグマ、排除、共同体の問題と重なり合う点が多い。
「日常のなかの」という言葉には、見えにくくなっている生命倫理学の課題を、加速する医学や医療とは一定の距離をおきながら問い直したいという意図が込められている。
遺伝学的検査という、今までは「影」として見えていなかった部分に照明をあてることで、「保因者」という親の存在をほんのわずかかもしれませんが、明らかにすることができるのではないかと考えています。
本書は2016年3月発行の浅井篤・大北全俊編『少子超高齢社会の幸福と正義』の継承企画で、医療に関わる国内外の20の時事的な倫理・法・社会的な問題を、多様な背景を持つ19名の筆者が独自の観点から論じる試みです。
幕末期から現在までを対象に、脊髄損傷医療がどのように形成され展開したのかを検討し、「患者」の位置づけがどう変容したのかを示した医療史研究です。
倫理コンサルテーションとは、医療やケアの現場において倫理的問題に直面した人たちを支援する活動です。アメリカにおいて始められたこの活動は、現在日本においてもその重要性が広く受け入れられつつあります。
本書では、いわゆる安楽死や尊厳死の是非を検討した。この主題に関する主だった論点はかなり網羅的に取り上げた。また、各論点について、根拠とともに筆者自身の立場を明確に示すようにした。
良い死とは何か。
本書の執筆はこの問いから始まりました。すべての人は必ずいつか人生の終わりを迎えます。「終活」という言葉がすでに社会に定着しているように、多くの人たちが人生の終わりに関心を持っています。
臨床研究法、研究倫理指針etc… 医学研究の規制が進む今こそ知っておきたいこと。被験者を保護しながら、適正に研究をするにはどうすればよいのか。国内で起きた15の事例を検討し、研究のあり方を考える。巻末資料では、研究倫理にまつわる国内事例66件を紹介。
正義と言えば、ビーチャムとチルドレスの4原則の一つとしての正義原則を想起する人が多いだろう。だがこの原則は、患者の自律尊重、善行、無危害という諸原則に比べると最も理解しにくいものである。