活動総括

部会長 松井健志

当部会の活動目標の1つである、共同研究テーマ等の発掘・推進や新規の研究アイデア等に関しての議論を深めるための定例研究会については、2021年度当部会発足以降、20222月末までに5回開催しました(年度末までに計6回開催の予定)。各回とも活発な議論や情報交換が行われています。また20221月からは、定例研究会を隔月開催に変更するとともに、研究倫理に関するテーマの文献を読む輪読会を月1回のペースで開催しています。この輪読会については、研究倫理部会員の中から有志の登録者(=報告担当者)による登録制で運営し、登録者全員が輪読会での何らかの報告を担当する形式で進めています(なお、1つの文献輪読終了毎に、新たな輪読文献を決定し、その都度、登録者を改めて募集します)。

一方で、2つ目の活動目標に置いている、研究倫理に関する教育研修会やシンポジウム等の後援については、2021年度は申込みがなかったため実施していません。同様に、3つ目の活動目標に置いている部会オンライン・ジャーナル創設に向けた検討についても、2021年度は行っていません。

目標の達成度に関して、定例研究会については当初毎月(8月休会を除く)開催を予定し、年度内10回程度の開催を見込んでいたが、研究報告等を希望する部会員があまり多くなく、そのため2回が報告者不在のため流会となるなど、運営方針の変更が必要となりました。研究倫理部会運営委員会にて検討した結果、定例研究会については20221月から隔月開催に変更することとしました。そのため、定例研究会の開催数が2022年以降は半分となりますが、代わって登録制での輪読会を隔月開催(8月休会を除く)することとし、研究・報告意欲の高い部会員による文献抄読を進めることにしました。こうした研究・報告意欲の高い部会員が今後増えていけば、現状では未だ開始できていない、3つ目の活動目標に置く部会オンライン・ジャーナル創設に向けた検討を進めていくことも可能になると思われます。

一年間の活動記録

部会内会議

2021年927日(オンライン会議)
2022年以降の定例研究会の進め方・スケジュール、ならびに、輪読会の新規開催と進め方・スケジュール等について検討を行った。

20211011日(オンライン会議)
2021年の残りのスケジュールおよび20221月からの定例研究会、輪読会についてアナウンス実施。輪読会への登録希望者を募り、読み進める文献について決定した。

定例研究会

(毎年8月休会、2022年1月より隔月開催)
本年度はすべてZoomを利用しての開催。また、本年度研究会はすべて、研究倫理研究会(@東京大学医科学研究所)との合同開催)

第1回:2021年4月19日

第2回:2021年5月17日

第3回:2021年6月21日 16時~18時 オンライン開催
  「HIV分子疫学をめぐる倫理的課題」
  大北全俊(東北大学・准教授:部会員)

第4回:2021年7月19日16時~17時半 オンライン開催
  「質的研究における同意とプライバシー再考:『ティールーム・トレード』論争を事例として」
  田代志門(東北大学・准教授:部会員)

第5回:2021年11月22日16時~17時半 オンライン開催
  「Pence, “Pandemic Bioethics”の検討」、招聘外部講師(いずれも非部会員・非学会員)による報告:杉本俊介(慶應義塾大学・准教授)・青木崇(大阪国際大学・准教授)・玉澤春史(京都市立芸術大学・客員研究員)

第6回:2021年12月20日16時~17時半 オンライン開催
  「臨床研究における胎児の位置づけについての検討-“被験者としての胎児”という概念について」
  伊吹友秀(東京理科大学・准教授:部会員)

第7回:2022年1月17日16時~18時 オンライン開催 
  「個人情報保護法改正に伴う指針改正の行方」
  田代志門(東北大学・准教授:部会員)

第8回(予定):2022年3月28日16時~17時半 オンライン開催

2021年度 輪読会

輪読文献:Nuffield Council on Bioethics. Research in global health emergencies: ethical issues (full report), 2020 January.

202211717:5019時半 オンライン開催
  Chapter 1(川﨑唯史:熊本大学・助教)、Chapter 2(下津友子)
202222116時~17時半 オンライン開催
  Chapter 3(戸田総一郎:東北大学・特任助教)、Chapter 4(山本圭一郎:国立国際医療研究センター・室長)