活動総括

部会長 川島孝一郎

新たに部会員の募集をおこない、今年度新たに3名の応募があり、合わせて10名全員を部会メンバーとしています。

コロナ禍の時期であったため、オンライン会議形式を中心に部会活動を月に一度行ってまいりました。その中で個々の興味、関心の把握を目的としました。更に今年度は2023224日東京国際フォーラムにて部会初となる対面部会を開き、7名が出席しました。

当部会の「日本生命倫理学会」における①立ち位置、②生命倫理における最も基礎となるところ、③自由とモラル、個人と全体等に関する境界領域の論議、④自由意志についての論議、意見等を確認しながら全体会議を開催してきました。

1年の成果として、部会メンバー個々の興味の対象が把握でき、それぞれ異なる分野が対象であるので、意見の一致が目的ではなく個々が進んでいく方向性を全員で認識することができました。

次年度には、それぞれの分野を掘り下げ、内容を進めさせることによって集約できるものを協議していき、部会の方向性を確認していきます。

一年間の活動記録

1回部会

2022年423日(土) オンライン開催 5名参加

オンラインでの顔合わせ・入会された方のご紹介・今年度の活動の内容について

第2回部会

2022年524日(火) オンライン開催 8名参加 

司法の専門家の方をお招きし、司法の立場と生命倫理についてお話頂ける機会を設けました。「終末期(あるいは終末期に限らず)治療の差し控え・中止について」、「安楽死・尊厳死も含めて、日本の法制度のあり方について」等、部会員からの質問に司法の立場からお答え頂き、普段とは違った視点からのご意見を聞く時間となりました。

3回部会

2022年626日(日) オンライン開催 7名参加

「人生を穏やかに過ごすために必要なこととは」と題して部会員より報告しました。部会員の所属大学のイベントで一般市民向けに作成した「生きる基軸」に関するパンフレットの紹介や、当日の来場者との対話内容に関して報告がありました。

4回部会

2022年 7月21日(木) オンライン開催 5名参加

ご提供頂いた正岡子規の資料について、部会員で意見交換、考察を深める機会としました。

5回部会

2022年 9月16日(金) オンライン開催 7名参加

現役で臨床の現場に勤務している部会員より、これまでの経験や、実際に直面した事例の中から幾つかを紹介してもらい、現場の中で疑問に感じたことや、問題点を列挙し、部会員で問題点や解決に向けて議論を行いました。

6回部会

2022年 10月31日(月) オンライン開催 7名参加

告知の基本について、保険診療における相互の関係、事前指示(アドバンスディレクティブ)の問題点などについて、部会員の意見を聞き考察しました。また、臨床の現場に勤務している部会員より、これまでの経験の中から幾つかの事例を紹介してもらい、疑問に感じたことや、問題点などを考察しました。

7回部会

2023年1月29日(日) オンライン開催 5名参加

『安楽死は「問題解決」のための選択肢なのか?』と題し、実際に安楽死が約10年前に法制化されたスイスの論文の紹介に基づいて、部会員で考察、意見交換を行いました。

8回部会

2023年2月24日(金) 東京国際フォーラムにて 7名参加

「トランスヒューマニズムと医学の発展について」と題して現在の研究内容を部会員より報告してもらい、議論を通じて、現在の医学がどのように難病に対してアプローチしているか、またその歴史的背景についても触れながら意見交換を行いました。
部会として、東京国際フォーラムにて初めて現地開催の活動を行いました。部会員からの意見の聴取や発言、リアルタイムでの質疑応答はオンラインよりも活発に行われ、現地開催の良さを参加者は実感しました。

オンライン講演会 医者も知らないALS生存戦略

2023年315日(水)19:00~21:00

座長 川島孝一郎

講演
古高伸子「在宅生活を続ける理由・続けられる理由」 
川口有美子「これからのALS/MND支援 安楽死を招きかねない介護の量と質」」