• 日時:2019年12月7日(土)13:50~14:10
  • 会場:東北大学川内キャンパス 文科系総合講義棟・第1小講義室(C会場)
  • 座長:板井 孝壱郎(宮崎大学)
  • 13:50~14:10
    医療における対話の意味
    -オープンダイアローグを通して-
    足立智孝(亀田医療大学)
  • 14:10~14:30
    生の支援としての対話の意味
    高橋在也(千葉大学)
  • 14:30~14:50
    在宅医療を受ける医療的ケア児者の統合的地域包括ケアシステム構築にかかわる切れ目ない支援のための検討
    -先進的な教育委員会の取り組みに基づいた保小連携制度にかかわる検討を中心に-
    山本智子(国立音楽大学)
  • 14:50〜14:55
    時間調整

座長報告

一般演題Ⅲ-1「医療における対話・連携」においては3演題の発表があり、まず足立智孝氏(亀田医療大学)による「医療における対話の意味:オープンダイアローグを通して」と題して、意思決定支援やACPにおいて重要な「話し合い」「対話」の方法論として注目されている「ナラティヴ・アプローチ(NA)」と「オープンダイアローグ(OD)」を対比し、その共通点と相違点を整理しながら、ODそのものが「愛の具現化」である点に今後の可能性を見出す発表がなされた。続いて、高橋在也氏(千葉大学)による「生の支援としての対話の意味」(尚、抄録では上記演題であったが当日、発表者の意向により「医療における対話の概念:成人学習理論の批判的検討をもとに」という演題に変更)という発表において、「対話 dialogue」とは、dia(through)+legein(speak)であることから、そこにある「とおして(through)」に着眼し、対話とは話すことそのものを意味するというよりも、話すこと(言葉)を「とおして」何かを行うことが重要であり、したがって医療現場での「対話」とは、言葉(話すこと)を「とおして」、生きることを支援する営みであることが強調された。第3題は「在宅医療を受ける医療的ケア児者の統合的地域包括ケアシステム構築にかかわる切れ目のない支援のための検討:先進的な教育委員会の取り組みに基づいた保小連携制度にかかわる検討を中心に」と題して、山本智子氏(国立音楽大学)により、在宅医療を受けている医療的ケア児者の発達支援とwell-beingの向上を目的として、保小連携にかかわる先進的な実践をすすめている地方自治体の取り組みを紹介しながら、医療的ケア児を就学前教育(保育等)に包摂するとともに、乳幼児期からの「切れ目のない支援」の重要性が報告された。