本書は、われわれが直面している/し得る生や死をめぐる倫理的問題について、一人ひとりが自らの視点・論点で検討し、よりよい社会的議論の醸成につなげるための材料や枠組みを提供する「生命倫理」の概説・入門書です。一般教養科目として生命倫理を学ぶ学生から医学・医療・看護等専門職を目指して学ぶ学生にも対応し、また、臨床における様々な場面での倫理的問題に関するトピックを扱うことで、医療やケアに携わるみなさまにも参考書としてお使いいただける内容になっています。
生命・医療倫理の基本的な考え方から、安楽死・尊厳死問題、生殖補助医療や出生前・着床前診断、先端医療、ゲノム医療、小児医療など、類書では取り上げられないトピックも含めて幅広い領域での最新の議論や情報を盛り込んでいますので、みなさまにもぜひお手に取っていただけると幸いです。
目次
第1章 生命倫理の歴史と基礎(吉田修馬・上智大学)
第2章 インフォームド・コンセントと意思決定(秋葉峻介・山梨大学)
第3章 研究倫理(脇之薗真理・藤田医科大学、国立長寿医療研究センター)
第4章 臨床倫理――臨床実践上の諸問題への向き合い方(秋葉峻介・山梨大学)
第5章 安楽死・尊厳死・医師による自殺幇助(鍾宜錚・熊本大学)
第6章 脳死・臓器移植(神馬幸一・獨協大学)
第7章 生体間移植・臓器売買(宍戸圭介・岡山大学)
第8章 人工授精・代理出産・卵子提供(吉田一史美・日本大学)
第9章 人工妊娠中絶・出生前診断・着床前診断(川﨑優・愛知医科大学)
第10章 先端医療(三重野雄太郎・佛教大学)
第11章 子宮移植(三重野雄太郎・佛教大学)
第12章 遺伝・ゲノム医療の倫理(木矢幸孝・東京大学)
第13章 小児医療(笹月桃子・早稲田大学、九州大学)
第14章 精神科医療(河村裕樹・松山大学)
出版社による紹介ページ:https://www.kyoiku.co.jp/00search/book-item.html?pk=1258
情報提供: 秋葉 峻介(山梨大学)