巻頭言

『医療教育における医の倫理』
酒井シヅ(順天堂大学名誉教授、日本医史学会理事長)

 原著論文

  • 『遷延性意識障害におけるケア提供と資源配分に関する倫理的諸問題—日本に特異的な診断基準からの一考察—』
    戸田聡一郎(東京大学大学院医学系研究科)
  • 『代理出産における倫理的問題のありか—その歴史と展開の分析から—』
    柳原良江(東京大学)
  • 『ヒトと動物のキメラを作成する研究はどこまで認められるか?—再議論に向けた検討課題の提示—』
    神里彩子(東京大学医科学研究所)
  • 『自殺増加の要因とその抑制に向けての一考察—「宗教性」をめぐって—』
    石濱照子(東洋英和女学院大学大学院人間科学研究科、東京都中野区健康福祉部)
  • 『「医学的無益」はいかなる場面で有効な概念か—医学的無益再考—』
    加藤太喜子(岐阜医療科学大学保険科学部)
  • 『臨床倫理学におけるカズイストリの可能性』
    服部健司(群馬大学大学院医学系研究科 医学哲学・倫理学分野)

 報告論文

  • 『ターミナルケアにおける「ナラティヴ・アプローチ」の意義—「何の役にも立たなかった」人生から「人の役に立ちたい」人生への展開—』
    遠藤紀子(東洋英和女学院大学大学院人間科学研究科)
  • 『iPS細胞由来の生殖細胞作成とART への利用における倫理的問題』
    遠矢和希(大阪大学大学院医学系研究科医の倫理学教室)
  • 『倫理的感受性の意味と解釈 —ヘーゲル「良心」論をもとにして—』
    石川洋子(旭川医科大学医学部看護学科、北海道大学大学院文学研究科)
  • 『重症新生児の治療方針 —親の意思決定責任を中心に—』
    櫻井浩子(立命館大学)
  • 『姉妹間卵子授受による生殖補助医療(ART)実施クリニックの施設内倫理委員からの提言』
    柳井圭子(日本赤十字九州国際看護大学看護学部)/吉田耕治(大牟田天領病院)/シャルマ直美(福岡県臨床心理士会)/藤川和男(近畿大学理工学部生命科学科)
  • 『難病支援の理念について —経済効率からの再検討—』
    徳永純(新潟大学脳研究所神経内科)/西澤正豊(新潟大学脳研究所神経内科)
  • 『Medical Tourismが受入国の医療環境に及ぼす影響の論点整理』
    高島響子(東京大学大学院医学系研究科)/児玉聡(東京大学大学院医学系研究科)
  • 『米国連邦地方裁判所の仮差止め命令を通してみるヒトES細胞研究の規制に関する考察』
    佐藤真輔(東京大学大学院工学系研究科、文部科学省研究振興局)
  • 『米国大統領諮問生命倫理委員会の報告を踏まえた合成生物学の安全面、セキュリティ面及び倫理面からの考察』
    佐藤真輔(東京大学大学院工学系研究科、文部科学省研究振興局)
  • 『社会における脳死臓器移植—「2009年臓器移植法改正」論議における長期脳死と社会的合意』
    皆吉淳平(慶応義塾大学・芝浦工業大学)