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会長就任のご挨拶

私たちの前に立ちはだかる諸問題に対応するには、規制根拠は何か、いかなるルールが適切か、配慮すべき倫理的事項は何か等を「人間の尊厳」を根底に据えてじっくり検討しなければなりません

多様な視点から人類が直面する生命の諸問題に取り組む

20140625_060_kai.jpg日本生命倫理学会第9期代表理事・会長 甲斐克則 新年明けましておめでとうございます。この度、第9期、8人目の日本生命倫理学会代表理事・会長に就任しましたので、一言ご挨拶申し上げます。
 日本生命倫理学会は、生命に関する倫理に関心を有する様々な学問分野の研究者や実務家が結集して1988年11月に設立されました。以後、年次大会を中心に活動を続け、第23回年次大会を終えたところです。私自身、設立当初の第1回からほぼ毎回、年次大会に参加してきましたが、本学会も相当に深化し、発展していることを実感しています。最初の10年間は、カオスの中から「生命倫理・バイオエシックスとは何か」を模索しつつ、学会運営もやや戸惑いながら進められていましたが、次の20年間は、生命倫理・バイオエシックスについてのアイデンティティが一定程度見通せるまでに成長し、学会運営も、討論時間を確保すべくシンポジウムやワークショップのあり方にルールを設けるようになり、学会誌の内容もかなり質的に向上しました。そして、最近3年間では、中心的なすべての部分において基本的ルールが確立し、各セッションの報告・討論を拝聴しても、まさに日本生命倫理学会が充実しつつあることを実感することができます。これも、ひとえに、歴代代表理事、各理事、各評議員のご尽力の賜物であると思い、感謝の念に耐えません。そして何よりも、会員各位の生命倫理への熱い関心と探究心の成果にほかなりません。
 現在、本学会の会員は1,200人を超え、生命倫理学、医学、看護学、生命科学、法学、哲学、倫理学、宗教学、心理学、社会学、文化人類学、政策学、科学史、女性学、マスメディア等、様々な学問分野の研究者が本学会に集い、人類が直面する生命に関わる諸問題に取り組んでいます。このような大きな広がり、多様性こそ、生命倫理学・バイオエシックスの特徴といえましょう。
 私たちの前に立ちはだかる諸問題は、安楽死、尊厳死、医師による自殺幇助といった終末期医療をめぐる問題、臓器移植、代理懐胎等の生殖医療、再生医療といった人体の利用をめぐる問題、医療事故、薬害といった医療安全をめぐる問題、遺伝子診断、遺伝子治療といった遺伝情報に関わる問題、ロボティクスをめぐる問題、さらには環境、平和をめぐる問題等、多様かつ難解な姿で解決を迫っています。これらの問題に対応するには、規制根拠は何か、いかなるルールが適切か、配慮すべき倫理的事項は何か等を、「人間の尊厳」を根底に据えてじっくり検討しなければなりませんが、まさに多様な視点から取り組まないと解決の方向性は見えてこないと思われます。
 今後、さらなる活性化を目指していきたいと思いますが、第1に、若手研究者の育成、第2に、各地の研究会や関連学会との日常的連携、第3に、国際学会との連携(特に海外への発信)、以上の3つを大きな柱として推進していく所存です。もちろん、従来の年次大会におけるシンポジウム、ワークショップ、および個別報告の充実化も図っていく必要があります。会員の皆様方が積極的に本学会の活性化に共鳴して、大いに活躍してくださることを祈念しております。

2015年1月
(日本生命倫理学会・第9期代表理事・会長 甲斐克則


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